その間も、たくさん歩いた。
その中の一つ、柳生の里から奈良町への柳生街道。
特に「滝坂の道」では、悠久の時の流れを肌で感じた。
森の座する石に彫られた石仏、数百年と人々の足跡を聴いてきた巨木。
緑が静かに微笑んでいた。
連休を利用しての石山寺から柘野コース。
今回のスタート、石山寺駅。何度、下車したことだろう…
一日目、石山寺から紫香楽宮跡。
「湖南アルプス」の響きにワクワクしながら目指す。
残念ながら、待望のアルプスは対岸に。眺めながら歩く。
そのアルプスは時折地肌を見せ険しさの面も伺える。
川に渡された石の橋を飛び越えて大きな石の上にてお昼ご飯。
標識も割と分かりやすく順調に進む。
道中の不動様を拝みながら、天台宗不動寺に到着。
可愛らしい二人の石像に迎えられて入山。
室町初期建築の本堂は巨石の上に、木組みにて建ち上げられている。
清水の舞台のような独特な建築様式。
風が強く吹き荒れ、雲が広がり霊気に満たされる。
修験道の修行場であることを、禊場や磐座から流れる空気が伝えてくれる。
これより先立ち入り禁止のサイン。
時間があればつい一歩を歩み入れたくなる風の神。
70歳代と見える翁に出会う。
軽自動車があり、恐らくこれで入山されるのであろうが、
かなり急斜面で軽自動車がギリギリ通過できる山道を上がって来られることに感嘆。そして、それが日常。
深呼吸して冷たい空気でカラダを満たし不動寺を立ち去る。
神慈秀明会、ミホミュージム、秀明会の自然農場。
さっぱりと手入れされた農場や民家。農作業中の皆さんの笑顔の挨拶。
一日目の終点、紫香楽宮跡。
奈良に平城京が移される前に都の候補に挙っていたとのこと。
初めて聞く歴史に驚きと、紫香楽宮跡の重みに包まれる。
今夜の宿は、民宿生石。
色んな料理を食べさせてくれ、露天風呂、陶芸体験などありと
テッドがネットで発見。
紫香楽宮跡駅から電車で勅使下車。
電話での予告通り、ライトアップですぐに民宿を見つける。
こんにちはーの挨拶に、宿主の満面の笑顔が迎えてくれる。
夕飯のメニューはシシしゃぶ、鹿ソルベ、初鰹刺身、磯巻き…
私は、、、野菜、キノコ類、お豆腐をたらふく頂く。
この宿主、何でも自分でやってしまえる技の持ち主。
クジラから猪、雉まで、様々な大きさ形の刃物が並ぶ。
陶芸や木工指導もするし、露天風呂に家まで造ってしまえる。
宿主の時代は、手に職をつけてきた。
でも今のご時世…派遣ギリのニュースが背後に流れる。
巷に出るシシ肉の殆どは、3年程養殖しているものが多いとのこと。
雑食だと臭うので養殖で60〜80キロの体重まで育てる。
ボタン鍋が味噌仕込みなのは臭い消しとのこと。知られざる世界。
8時間、28キロを歩いた脚をお風呂で癒し、
フットマッサージにストレッチをして早々に眠る。
二日目、紫香楽宮跡から柘植。
2泊3日の予定が、この調子だと1泊2日でいけそう。
天気もよく、生石さんでお昼のおにぎりも結ばせてもらってスタート。
民宿生石のユルイ、そのまんまの温かいおもてなしに栄養をしっかり頂いた。
宮跡から続く山への道は、勾配があるものの落ち葉に包まれ気持ちいい。
幾つかの池を超え、山を越え、甲賀と伊賀に入る。
二つの土地を忍者の如く、入れ替わりに駆け抜ける。
どれだけの忍者が通り抜けたのか…思いを馳せる。
甲賀展望台から山と町並みを見下ろす。
伊勢廻寺にておむすびと、これまた宿主からの烏骨鶏のゆで卵。
久しぶりの卵。烏骨鶏と名古屋コーチンの二つを渡され拒否できるはずなし。
猪避けのフェンスに沿って、山の斜面を歩く。
この二日の行程は、山中多く、落ち葉の柔らかさに触れた。
そして、春の陽気と時々突風。
鶯や野鳥の歌声に終始なごまされた。
終点直前の余野公園では疲れが露出。
柘植駅が思いのほか遠くに感じられる。
そして柘植駅でのゴール。
駅前の地図にこの続きの行程が。
目の前にそびえ立つ山を仰いで、8時間、約30キロの歩きを終える。
この二日で、走行時間&距離の記録を更新した。
でも、疲れや感じ具合からしたら、ホントに更新?!って感じ。
改めて、景色と天候がどれだけ歩くということに影響するかを思い知った。
1日空きのギフト。
久しぶりのゆっくり時間、読書に映画に話しが弾む。
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